MENU

工商登記 事務代行・会社設立登記

法人設立手続き

台湾の事業形態と法人の設立手続きについて

日本企業が台湾に拠点を構えてビジネスを行う場合、どのような形態で進出するかが重要となります。形態によって、法務面や税務面での扱いが大きく変わってきます。ですので、どんな形態を選択するかを慎重に決めなければなりません。

台湾に進出する事業形態の例としては・現地法人(FIA法人)・支店・代表者事務所・連絡事務所・工事事務所など様々なものがあります。現地法人とは、日本の本社とは別の独立した海外法人のこと。日本の親会社の責任は出資金に限定されるので、何かトラブルがあって訴訟が起きた場合、親会社に責任を求められることはありません。

現地法人(FIA法人)

外国法人または個人で投資し、設立された現地法人のこと。FIAはForeign Investment Approvalの略。 設立には、経済部投資審議会(日本でいう経済産業省)の許可が必要です。ただし「華僑・外国人投資のネガティブ・リスト」の「禁止事業」「制限事業」にあたる業種は認可されません。なお、外国法人は本社と独立した海外法人です。

現地法人(FIA法人)として認可される業種

台湾国内で必要とされる
製造業
台湾国内で必要とされる
サービス業
輸出に寄与する事業
重要な工業、鉱業、交通に
貢献する事業
科学技術の研究と開発に
携わる業種
台湾経済や台湾社会の発展に
貢献する事業

現地法人(FIA法人)のメリット

  • 台湾で得た利益を本国に外貨送金できる
  • 外国資本の持株比率、外国人株主数、外国代表取締役及び監査役等の国籍及び居住地の制限が除外
  • 支配配当金の源泉徴収税率が本来25~35%のところ、20%に軽減
  • 外国資本額が資本総額の45%以上ある場合、開業20年以内に政府がその企業を収用または買収する規定を除外
  • 外国資本額が資本総額の45%以上ある場合、会社法第267条の新株発行をした際、一定比率 (10%~15%)の株式を留保し、従業員に引き受けさせる規定を除外
  • 現地法人(FIA法人)の取締役または監査役または支配人の台湾の居留期間が183日超の場合(一課税年度内)、企業から配当された利益は確定申告不要で20%の源泉徴収のみ(産業促進条例13条)
  • 台湾で投資または工場建設または市場調査などを行うため、現地法人(FIA法人)の取締役または支配人または技術者の台湾の居留期間が183日を超えない場合(一課税年度内)、支給された給与所得は中華民国の源泉所得にはならない(産業促進条例14条)※この規定について、国税局はケース・バイ・ケースで対応しているのが現状

現地法人(FIA法人)設立に必要な書類

法人投資の場合
  • 法人株主の登記簿謄本1部※台北駐日経済文化処の認証要
  • 法人株主のFIA申請手続委任状(台湾で申請手続する代理人)1部
    ※公証人の認証および台北駐日経済文化処の認証要
  • 法人株主の代表者指定書1部
  • FIA法人の代表取締役(董事長)、取締役(董事)、監査役(監査人)就任同意書(中国語書式)1部
  • 取締役会出席サイン簿(中国語書式)1部
  • 事務所の賃貸契約書1部
  • 登記住所(事務所)の建物使用ライセンスのコピー、建物税金(房屋税)の直近年度分納付証明書1部

※公証人の認証は、日本の公証人で取得。認証は日本にある台北駐在日経済文化代表処での取得が必要。

個人投資の場合
1名の有限公司(有限会社)形態で必要な書類。株式会社(股份有限公司)の必要書類とは異なります。
  • 個人株主の住民票或いはパスポートコピー1部
  • 個人株主のFIA申請手続委任状(台湾で申請手続する代理人)1部
    ※台北駐日経済文化処の認証要。本人出頭のこと
  • FIA法人の代表取締役(董事長)、就任同意書(中国語書式) 1部
  • 事務所の賃貸契約書1部
  • 登記住所(事務所)の建物使用ライセンスのコピー、 建物税金(房屋税)の直近年度分納付証明書1部

※各書類が外国語の場合は中国訳の書類も添付。
※会社登記する住所の建物使用ライセンスコピーと賃貸契約書、使用建物税金納付証明書(房屋税、直近年度)のコピーと区分使用証明書。
【注】公証人の認証は、日本の公証人で取得。認証は日本にある台北駐在日経済文化代表処での取得が必要。

申請~設立までのスケジュール

1約3日台湾法人予定名称と営業項目の予備審査(経済部商業司)
2日本での所要日数FIA投資申請に必要な書類作成と認証手続き
3約10日経済部投資審議会へのFIA申請書の作成と提出
4約10日経済部投資審議会から投資認可公文書の取得(投資額5億台湾ドル以下)
51日~2日日本から台湾へ資本金振込みのための準備口座の開設
61日~2日資本金送金
7約10日経済部投資審議会による出資金の査定完了
8約14日会社設立登記の許可(経済部商業司)
91日所轄税務署での税籍登記
103日~4日英文社名の審査と輸出入商の申請(国際貿易局)
留意事項
  1. 製造業は工場環境評価(工業団地入居)申請や工場ライセンス取得が必要のため、申請手続きや操業までの期間が上記スケジュールより長くなる可能性があります。また工業団地によって入居申請の手続きが異なります。
  2. 会社名称と営業項目の予備調査は、使用したい会社名称(漢字のみ)と営業項目を申請書に記入し、経済部商業司に申請を行います。会社名称や営業項目に重複がないかをチェックすることが目的です。この手続きは、日本での書類準備と並行して進めることが可能です。会社名称が他社と重複している場合には、再度申請しなければなりません。認可後に資本金振込みを行う銀行の準備口座を開設できます。

日本法人の台湾支店

台湾で営業活動をする際、支店を設立する選択肢もあります。支店の場合、原則として本店の営業範囲の活動に限定されることになり、法律上、本店と同一法人扱いとなります。

支店設立の必要書類

  • 会社登記簿謄本1部※台北駐日経済文化処の認証要
  • 定款のコピー1部※公証人の認証および台北駐日経済文化処の認証要
  • 支店設立及び支店長任命に関する取締役会議事録1部※公証人の認証および台北駐日経済文化処の認証要
  • 台湾支店の訴訟又は非訴訟事件代表人(法定代理人)決定に関する授権書1部※公証人の認証および台北駐日経済文化処の認証要
  • 取締役、監査役全員の職務、国籍、氏名、住所のリスト1部
  • 支店長および経理人のパスポートコピー 1部
  • 委任状(台湾で申請手続する代理人に対する委任状)1部※公証人の認証および台北駐日経済文化処の認証要
  • 支店設立資金の送金通知書と外貨買取証明書 1部
  • 日本政府の許認可を有している場合、その許認可書のコピー1部※公証人の認証および台北駐日経済文化処の認証要
  • 事務所の賃貸契約書1部
  • 登記住所(事務所)の建物使用ライセンスのコピー、建物税金(房屋税)の直近年度分納付証明書各1部

支店の申請から設立までのスケジュール

1約3日支店予定名称と営業項目の予備審査(経済部商業司)
2日本での所要日数台湾支店申請に必要な書類作成と書類の認証作業
3 約7日外国会社の認可申請(経済部商業司)
4 約4日支店資金送付の通知書取得
51日~2日日本から台湾へ運営資金のための準備口座開設
61日~2日運営資金の送金
7約3日送金通知書と外貨買取証明書の提出(経済部商業司)
8約14日外国会社の認可取得(経済部商業司)
9約14日支店設立登記の申請書提出(経済部商業司)
10約14日支店登記証の取得(経済部商業司)
11 1日 税務署での税籍登記
12 3日~4日 英文社名の審査と輸出入商の申請(国際貿易局)
留意事項
  • 支店形態で製造業を行う際には外国人投資条例(FIA)に沿った許可が必要となります。
  • FIAの支店の投資の保障および処理についてはFIA法人と同じ扱いとなります。
  • 台湾支店の設立は台湾の会社法で次の要件が規定されています。
  1. 外国ですでに会社が設立されており、営業を行っていること。
  2. 本店の定款の制約を受けることができます。ただし事業年度は本店と別に定めることができます。
  3. 他社への出資は不可。
  4. 台湾当局の認可が必要。
  5. 支店の運転資金は本国より送金が必要。
  6. ネガティブ・リストにもとづき業種によっては制限や要件がある場合があります。台湾支店の営業範囲は本社の営業範囲内に限定されます。
  7. 台湾支店の所得は本店の所得に合算して日本の法人税および住民税の課税対象となります。ただし、台湾支店に課税される法人税分は日本の法人税および住民税の控除対象となります。
  8. 台湾支店の傘下に支店は設置することができません。本店の傘下に並列で複数の支店が帰属する形となります。
  9. 台湾支店は法律上、本店と同一法人のため、支店の法律行為の責任が本店に直接及ぶことになります。

代表者事務所(台湾の駐在員事務所)

台湾の駐在員事務所には、2種類あります。1つは、連絡事務所(Liaison Office)。もう1つは、代表者事務所(Representative Office)です。営利を目的とする業務をせず、あくまで本店の補助的な業務を行うだけの場合は、法人税は免除されます。また設置手続きが簡単なことも特徴です。

駐在員事務所が行える活動には、市場調査、取引先や代理店、合弁先などの連絡業務、本店のための契約締結、商談、入札などです。 ただ、連絡事務所と代表者事務所の活動内容は区別されています。代表者事務所の場合は、台湾に代表者を登録しているので、本店の訴訟代理人としての役割も担うことができ、台湾で本店業務のための営業行為ではない法律行為をすることができます。また、日本人駐在員の居留ビザ、居留証の取得が可能で、台湾で就労することができます。台湾人の雇用や各保険の加入も可能となり、代表者事務所の方が幅広い業務を行うことができます。 代表者事務所は、会社法に規定されており、台湾で営業はしないものの、代表者を派遣して「業務上の法律行為」をする際は、中央主務機関である経済部商業司に必要事項を届出します。代表者が常駐する場合は、代表者事務所を設置し、事務所住所の届出をしなければなりません。経済部商業司が規定している「業務上の法律行為」とは、契約、オファー、入札、買付市場調査となっていますが、一般的には、本店のために、台湾内の第三者との調達契約や協定の交渉・締結、訴訟、非訴訟競争入札での入札なども含まれます。しかし、上記の行為の一部分は、所得税法第10条の固定営業場所を有して行う営業行為(恒久的施設/PE課税)とみなすケースもあるので注意してください。
日本人が駐在代表者として駐在する場合、現在は居留ビザ(居留証=就労ビザ)の取得は可能です。

駐在員事務所設置の必要書類

  • 登記簿謄本1部※台北駐日経済文化処の認証要
  • 台湾の代表者(駐在責任者)への授権書1部※公証人の認証および台北駐日経済文化処の認証要
  • 台湾で申請手続する代理人への委任状1部※公証人の認証および台北駐日経済文化処の認証要
  • 台湾の代表者(駐在責任者のパスポートコピー)1部
  • 事務所の賃貸契約書1部
  • 登記住所(事務所)の建物使用ライセンスのコピー、建物税金(房屋税)の直近年度分納付証明書1部

開設許可取得までの期間

申請~認可まで約2週間

留意事項

商業登記上の営業登記は不要。
規定された活動範囲を超えない限り、法人税の課税はありません。
営業活動はしないので収入は発生しませんが、経費は発生するため、法令上、簡単な帳簿の備置が必要となります。
営業税5%の課税はありません。税法上、統一発票の発行および営業税の申告も不要。営業税の還付制度はなし。
労働基準法第3条には、労働基準法が適用される業種が列挙されています。
同条第1項第8号には「その他中央主務機関が指定する事業」とあり、当該指定業種も限定列挙ですが、駐在事務所にも労働基準法が適用されるので、就業規則や諸規定・労働契約書が必要です。
全民健康保険は5人未満の場合、加入は任意。退職金積み立ては給与の6%を負担。
駐在事務所に派遣する日本人の居留ビザは、購入契約または請負契約を実行することを理由に、申請することが必要です。

許認可申請

  • 工作許可、居留証等の申請手続き代行

    労働部労働力発展署や内政部移民署での申請手続きを代行します。 関連書類の作成、web等での進捗状況の確認や政府法令のupdate管理を行います。

  • 食品、化粧品、医薬品等の薬事申請業務

    衛生福利部食品薬物管理署への申請手続きや情報収集(問い合わせ)等を行います。 実際の申請業務は提携先の「薬師」に依頼します。

  • 商標登録、実用新案等の申請手続き代行

    経済部知慧財産局への申請手続きや情報収集(問い合わせ)等を行います。
    実際の申請業務は提携先の「専利師(専利事務所)」に依頼します。

事務代行・会社設立登記